経営者と現場と場活師の「三位一体」による風土革新のプロジェクト 「場活」実績紹介

「私はこれをやればいいんですよね」と面談で聞いてくる社員たち

――その当時、社員の方々はどんな様子でしたか?

経営状況が厳しかったので、社員も元気がありませんでしたね。親会社のクイックはみんな底抜けに明るいんですが、それとはまったく対照的でした。
カラフルカンパニーに行って一番驚いたのは朝礼です。当時カラフルカンパニーでは朝礼は月1回しかなくて、しかも前に出ている人たちが決まったことや仕事の進捗状況を伝達するだけの場でした。他の人たちは椅子に座ってそれを黙って聞いているだけで、なんのリアクションも示さないんです。しゃべってはダメ、笑ってもダメ、みたいな空気が漂っている、本当にくらーい会社でしたね。

――厳しい経営状況、事業価値の棄損、元気のない社員など、カラフルカンパニーが抱える問題を解決するためにまずどんなことに取り組まれたのでしょうか?

最初に個人面談を行いました。一人ひとりが何を考えているのかということと、それぞれのパーソナリティーを確認したかったので、1~2カ月かけて当時133人いた従業員(パート・アルバイト含む)全員と面談しました。

――面談してみていかがでしたか?

正直、途中でやめたくなりましたね(笑)。
面談では「今どんな仕事をしているのか」はもちろん、「なぜカラフルカンパニーに入ったのか」「今は何が楽しいのか」「どんな問題を抱えているのか」「仕事で成長できているか」「将来はどうなりたいか」などの話を根ほり葉ほり聞いていったんですが、まず会話が全く弾まない(笑)。色々角度を変えてこちらから質問を投げかけると、(なんでそんなことを社長に話す必要があるんだろう…?)と疑問に思っているのが、会話の中から見え隠れするんです。

「会社で今後どうしていきたいか、君の意志を聞きたいんだ。そのためにはパーソナリティも含めて理解したいんだよ」といくら説明しても、相手から返ってくるのは「私の仕事はこれですよね。これをやればいいんですよね。」という言葉ばかり。みんな自分に与えられている枠を確認することには熱心だけれども、それ以上は興味も関心もないという感じでした。
もともと、上司からの命令を忠実に遂行する人が評価される組織だったので、従業員は皆(上から言われたことをオペレーションしていればいいんだ。自分の意見なんて必要ないんだ)と考えていたんだと思います。当然、自立的・自発的に事業に関わっている従業員は当時のカラフルカンパニーにはほとんどいませんでした。

――面談のほかにはどんなことをされたのでしょうか?

自分たちの事業に関する理解レベルがあまりにも低かったので、それを引き上げるためにマネジャークラス以上を対象に各媒体の売上・利益・顧客層のここ5年間の変遷、今の状況、損益分岐点などの情報を伝え、現状を正しく認識してもらう場を作りました。営業でいえば、もともと売上数字だけで管理されていたので、どんなに値引きをしても売上目標さえ達成すればいい、という考え方の社員が結構多かったんです。これは会社の収益構造に関わる部分なので、私自身がかなり力を入れてやりました。
それから、着任後半年が経過した2011年10月に大々的な組織変更を行い、編集長制度などを立ち上げて、営業主導ではなく、制作が自分たちの意志で情報誌をつくる体制を整えたりもしました。

仕事の「やり方」ではなく、一人ひとりの「あり方」を変える場活堂の活性化プログラム

――カラフルカンパニーを変えるために場活堂の活性化プログラムを導入しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

実は以前、カラフルカンパニーの優秀な若手3~4人を選抜してクイックに営業出向させて、2年間鍛えてもらったことがあるんです。彼らはクイックで多くのことを学び営業スキルを高めて、やる気満々でカラフルカンパニーに帰ってきたんですが、しばらくたつとみんな全くやる気のない状態になっていました。
なぜかというと、彼らが日々営業活動をしながら顧客から受けた要望や自分で考えたことを上司に提案すると「何熱くなってるの? 余計なこと言ってないで、さっさと広告とってこいよ」と言われてそれでおしまい、みたいなことが起こっていたからなんです。要するにマネジャーたちが活発なコミュニケーションを要求する風土が全くなかったので、思いがあってスキルも身に付けた彼らがつぶされてしまったんですね。それで、まずはカラフルカンパニーの組織風土を変えていく方が大事なのではないかと考えはじめました。

そこでクイック時代の部下で、教育研修事業を担当している人間に相談したところ、「それはテクニックやスキルなどの『やり方』の問題ではなく、組織や仕事に対する心の持ち方、つまり『あり方』を変えるべきなのではないか」という話が出まして、場活堂さんの活性化プログラムを紹介されたんです。
説明を聞いてすぐに(面白そうだな)とは思ったんですが、実際どんなことをやるのかを自分も理解したいと思って、場活堂さんの「一期一会セミナー」に参加させてもらいました。その時、心から(参加している人はみんな本当に楽しそうだなぁ。カラフルカンパニーの従業員がこんな風に楽しく働けたらいいな)と感じました。それで、場活堂さんに組織活性化の御支援をいただくことを決めたんです。

――導入を決める時は他社との比較はされなかったんですか?

していません。
クイックにいた頃に教育研修事業を立ち上げていましたので研修会社さんはたくさん存じ上げていましたが、研修して教えるだけでなく、社員の自発性を引き出して活性化する仕掛けを実際の組織に組み込んでいく、体系だったプログラムをもっている会社は他にはありませんでしたから。

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